自然界にいる馬は蹄鉄を必要としない。しかし、人為的な飼育管理下にある競走馬については、正しい歩様をさせるため、また少しでも走らせるために蹄鉄が必要となってくる。即ち蹄鉄の目的は肢蹄の保護、蹄壁の摩耗防止、更により良い運動性を与えることにある。
競走馬の場合、出走の度に競走用蹄鉄に打ち替えられて、競走が終わるとまた平常の調教蹄鉄に打ち替えられる。そのため、蹄角質に釘穴が数多くできたり、角質のもろい馬だと蹄壁欠損が起こったりする。したがって、できるだけ丈夫で長持ちし、競走にも調教にも打ち替えなしで兼用で使える蹄鉄が望まれることになる。
しかし、蹄は1ヶ月で9ミリ程度成長し、それにともなって形も若干ことなってくるので、あまり硬すぎる材質の蹄鉄では、蹄機がほとんど作用せず、蹄の機能に悪影響を及ぼす。これらのことを考えると、現在、蹄鉄として使われている鉄、ジュラルミンないしアルミニウムは硬さも適当で、摩耗の程度もほぼ適当なのではないかと考えられる。
現在、国産外国産を含めて軽くて丈夫で、かつ、競走時に打ち替えせずに調教時のままで出走できる蹄鉄が市販され、多くの馬がこれを使っている。 |
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調教用蹄鉄は通常0.05〜0.15%の炭素含有量からなる極軟鋼かrでき、競走用および兼用蹄鉄はアルミニウム合金でできている。
これらの蹄鉄は図示したように図面中央部を鉄頭、内側と外側を鉄枝、その後端の部分を鉄尾と呼び、鉄頭と鉄尾の部分を鉄側と呼んでいる。蹄がのる面を上面(接蹄面)、地面に接する部分を下面(接地面)という。なお、両鉄枝下面の中央の部分は同じ幅と深さの溝が切ってあり、そこには短形で5〜6個の釘孔が等間隔にあけられ、上面の両鉄枝の内縁には斜面と呼ばれる傾斜がつけられ、蹄底圧迫を防いでいる。また、前肢の鉄頭部と後肢の鉄側には鉄唇という半円形の舌のような突出部が、落鉄を防ぐために作製されている。一方、蹄鉄の大きさは号数で呼ばれ、3〜7号があり、大多数の馬は4号蹄鉄を装着している。 |
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前
蹄
鉄 |
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後
蹄
鉄 |
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